Over the rainbow


★「タルホロジーナイト」

2007年12月12日(水)
開場18:30 開演19:30〜
出演:あがた森魚(Vo., A.G.)武川雅寛(Vn.Tr,他)高橋佳作(Pf.)
   新美博允(G.)すがえつのり(Per.)田口昌由(B. A,G.Co)
P.A.Mix:久保田麻琴
at 晴れたら空に豆まいて(代官山)


2007年12月初旬、「あがた森魚による稲垣足穂スパイラルワールド!」と題されたライヴ、「タルホロジーナイト」へ向けてリハが繰り返されていた。あがた森魚は東北・北海道のツアー遠征で不在、ギターに新美博允、パーカッションにすがえつのりを新しく迎え、演奏ディレクションは、田口に一任されていた。ギターを手にして主旋ボーカルを歌い、ベースを持ち換えてはコーラスを伝える田口。同席する久保田真琴の前でも、不思議と落ち着いていた。緊張と高揚に錯綜した夏秋とは、何処かが違う。

誰もが待ちわびていた、その夜がやってくる。「Taruphology」はアルバム、秋のツアーの評価共に高く、200枚余りのチケットは即日完売。アルバムクオリティに衝撃を受けた人、残念ながら台風で東京キネマ倶楽部行を断念した人、…この夜を見逃す訳にはいかないのだ。PAブースでは久保田真琴が忙しそうにサウンドチェック中。満席の会場に昭和歌謡、沖縄民謡、ラテンミュージック…いかにも久保田の選曲らしいBGMが流れている。

19:50.後部客席で、チンチョルズが先陣を切った。サーカスの哀愁にも似た、昭和レトロなメロディーを奏でながら、客席を縫ってステージに歩んでいく。田口のベース、高橋佳作のアコーディオン、武川雅寛のヴァイオリンの軽快なリズムが重なり「蒲田行進曲」での幕開けだ。あがた森魚の歌声に会場のボルテージが一気に上昇する。

「東京節」から「くるりくるりと」「サブマリン」へ曲が移り、ツアー未演奏の「雪ケ谷日記」へ。歌と朗読が組み合わされた難しい楽曲だ。田口のギターが新美博允のアルペジオと目と肩で合図をしあい、あがた森魚の朗読タイミングを読んでいる。武川さんのヴァイオリンの潜やかな呼吸。心震える音色が、足穂の透明な世界観を描いていく。

「冬のサナトリウム」から再び、ツアー未発表の「弥勒」。午後4時のアメジスト」では軽快なボサノヴァアレンジ。「白い翼」での高橋佳作のアコーディオンパフォーマンス、…静と動のバランスが際立つ見事なステージだ。

田口の伸びやかなコーラスが会場に響く。数日前の言葉を憶い出す。「武川さんや佳作さんには再会の、新美さんやすがさんには『初めまして!宜しく』という喜びで一杯なんだ。バンド最高のグルーヴを導いて、一人ひとりを輝かせたい!」……

2007年、様々な出会いに心躍らせ、困難なツアーを消化してきた田口は、着実に成長を遂げたのだろう。心躍る旋律。会場に広がる小宇宙。多彩なリズムが、透明感のある音が、虹の鱗粉のように積もり続けていく。




演奏曲

「蒲田行進曲」
「東京節」
「くるりくるりと」
「サブマリン」
「雪ケ谷日記」
「冬のサナトリウム」
「弥勒」
「sexisexi」
「いとこ同志」
「午後4時のアメジスト」
「赤色エレジー」
「白い翼」
「百合コレクション」

アンコール曲
「あともう一回だけ」
「月食」




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Photo by K・ICHIKAWA
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# by Mahiru1226 | 2008-02-29 00:32